断熱材の選び方

2022/12/08
2024/05/20

「種類が豊富」

 

快適な暮らしを手にする為に断熱材は欠かせない材料の一つです。

 

皆さんは、断熱材を思い浮かべた時どのようなものを想像されますか?

 

【断熱材】と一言で言ってもたくさん種類があり、それぞれに異なる特徴を持っ

ています。

比較する項目が専門的で難しく、一概にどれが一番良いと言えるものではないた

め、それぞれの特徴を把握し自身の予算を踏まえた上で決めなくてはなりません。

 

断熱材の種類を大まかに分類

・無機繊維系の断熱材

・木質繊維系の断熱材

・天然素材系の断熱材

・発泡プラスチック系の断熱材

に分けられます。

 

今回はその中のいくつかを紹介致します。

 

「無機繊維系」

 

 

無機繊維系の断熱材は、布団のような材質で細かい繊維状でできています。

取り扱いや施工が容易なことから最も一般的に普及している断熱材です。

 

無機繊維系の断熱材には、グラスウールロックウールがあります。

 

グラスウールは、他の断熱材と比べると熱伝導率(熱の伝わりやすさ)は優れてい

ませんが、厚みを持たせることで断熱性を高めることができ、扱いやすいのが特徴

です。

安価である事と、燃えにくくシロアリの被害も受けにくいのがメリットです。

湿気に弱いと言うデメリットもあるので施工には注意が必要です。

ロックウールは、文字通り主原料が岩石といった鉱物になり、燃えにくい性質を持

っています。グラスウールと性質が似ているのですが、グラスウールよりも価格は

少し高めです。

 

「木質繊維系」

 

 

木質繊維系の断熱材には、セルロースファイバーやインシュレーションボードが

あります。

木片などの天然素材が原料ですので、家づくりにおいて素材にこだわりたい方に

はお勧めの断熱材と言えます。

無機繊維系の断熱材よりも値段は高めです。

セルロースファイバーは、新聞紙などの古紙、段ボール、おがくず等が原料です。

耐火性や防虫効果に優れているのが特徴です。防音材としても使用されており、

ある程度の防音性にも効果を発揮します。

インシュレーションボードは、木材を細かく粉砕し撥水加工をしたボード状の断

熱材です。吸音効果や調湿性に優れています

 

「天然素材系」

 

 

自然生まれの天然素材を利用したものが天然素材系の断熱材です。

羊毛(ウールブレス)や炭化コルク等があり全体的に調湿性が高く、健康住宅など

で利用されるケースが多いです。価格の割に熱伝導率の面でそれほど優れていない

為、一般住宅ではあまり使われていません

 

「発泡プラスチック系」

 

 

発泡プラスチック系の断熱材には、ポリエチレンフォーム、ビーズ法ポリスチレン

フォーム、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォ

ーム等があります。

 

ポリエチレンフォームは、ポリエチレン樹脂に発泡剤を加えて作っています。耐水

性や吸音性に優れていますが、耐熱温度が80度なので熱に弱い断熱材です。

ビーズ法ポリスチレンフォームの「ポリスチレンフォーム」とは、発泡スチロール

のことです。

発泡スチロールのため非常に軽量で水を吸わないため、年月による劣

化も遅いのですが耐熱、耐火には劣るためメインではなく一部の断熱材として使用

されることが多いです。

押出法ポリスチレンフォームは、ビーズ法ポリスチレンフォームと同じ原料を使い

ますが、作る工程で発泡剤や難燃剤を混ぜ合わせ押し出してボード状にします。切

断しやすく施工性が広いことから様々な場面でりようされます。

硬質ウレタンフォームは、工場で作られるものと現場で吹き付けて使うものがあり

ます。接着力も強く経年による劣化も遅いため高い断熱性が期待できます。

フェノールフォームは、熱にとても強いので防火性を重視した方にはお勧めです。

また、断熱性も高く耐水性もあり、劣化速度が遅いという大変優れた断熱材です

が、かなり高価なので慎重に検討する必要があります。

 

「まとめ」

 

 

以上が住宅で使われている主な断熱材の種類です。

 

断熱材には複数種類があってそれぞれに特徴があり、価格帯もバラバラです。

どの断熱材を採用するかは、住宅に使用するその他の性能(サッシや換気システ

ム等)との組み合わせ方で異なるので、家づくりのプランを総合的に考えて採用

する必要があります。

 

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